今季は、現代美術作家・杉本博司と建築家の榊田倫之による著書『Old Is New 新素材研究所の仕事』にインスパイア。“古いものこそ新しい”という概念のもと、伝統的な素材で新たな建築を生み出していく価値観や姿勢に着想を得ている。
デザイナーの江角泰俊は、中でも杉本博司が設立した「江之浦測候所」に見られる、日本の伝統的な表現方法の“見立て”に着目。中世や近世に用いられた素材や技法、考えをベースにしつつ、現代的に再解釈してデザインに落とし込むことで、ファッションにおける“見立て”を追求した。さらに、モダニズム建築やバウハウス、ダダイスム、ウィリアム・モリスにも連想を広げていき、クリエーションの随所に、建築からヒントを得たアイディアが散りばめられている。
象徴的なのは、直線的な布地を組み合わせて仕立てたドレス。平面的な“布”から立体的な“服”を構築するという建築的なアプローチに加え、バウハウスを想起させるオレンジとグリーンの配色を採用している。また、チェックとストライプ、無地を組み合わせて配置することで、グラフィカルな印象に。ストライプ地の“帯”のようなパーツが緩やかにウエストを囲い、絶妙なバランスの佇まいを生み出している。
また、スウェットに見立てたデザインの綿ニットや、フライトジャケットに見立てたスプリングコートやジャケットも登場。ジャケットの袖口や裾にはリブを配し、袖や身頃を質感の異なる異素材で切り替えることで、動きのあるデザインに仕上げている。
加えて、アシンメトリーデザインも散見された。あえて裾のラインをずらしてチェックのテキスタイルとニットを切り替えたトップスや、片側だけにレースをあしらったフーディー、フロントでフリルが交差するノースリーブトップスなど、いずれも左右非対称ながらも均整のとれたフォルムに仕上げている。特に、デニム地とプリーツを組み合わせたスカートは、均一に並ぶプリーツと、流れるようなドレープを描くデニムが対比を見せつつ調和している。
クラフトの感触を備えたナチュラルな素材使いが印象的だ。定番のサイドプリーツドレスにはさらりとした麻を用いて爽やかな質感に。スカラップレースをあしらったピンク色のブラウスやパンツは、ローズを用いたボタニカルダイによって鮮やかな色味に仕上げている。同時に、ざっくりとした編地とテーラードカラーを組み合わせたニットジャケットや、ニット地とレースを組み合わせ、ふわりと空気を含むようなバルーンスリーブを配したブラウスなど、工芸的なディテールも目を引いた。
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